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【Mレビュー】捕まれば犯し殺される! 脱出型エロゲ『サキュバスプリズン』


 逃げねば淫魔に殺される! 淫魔の家からの脱出を目指す謎解きエロゲー!

販売サークル】

・トキノコギリ

【区分】
・エロゲー(ゲーム要素あり)

【シーン数】
・30前後

【キャラクター】
・ほんわかお姉さん系巨乳サキュバス
・小悪魔サドサキュバス
ロリババアサキュバス


【ストーリー】
・近所でも評判の美人姉妹が住まう家に強盗として押し入った主人公たち。
 しかし、仲間たちは瞬く間にサキュバスたちに搾り殺され、自身は次女によって監禁されてしまう。0時にはサキュバスの手により殺されることを宣告された主人公は、時間までに家からの脱出を目指すが……。

【評価 いいところ】
・脱出ゲーなのが新鮮。サキュバスたちの行動をパターンを把握して発見されないように逃げるというゲーム性抜群なもので、遠くで扉が開く音などによる空気感の演出が堪らない。

・ゲーム部分である謎解き要素もしっかりしていて、しかもクリアに要する手順が複数あるので、純粋にプレイに夢中になれる面もある。

・CGがアニメーションするので、Hシーンで目が退屈になることがない。巨乳の重量感あるアニメーションがすごいぞ……。ロリババアが顔に股をすりつけてくるときの圧迫感はいいぞ……。

・ゲームの本筋とは別に、ゲスト絵師によるサキュバスを召喚して殺されたりできる。ネットで見かけたサキュバスが突然でてくると中々びっくりできる。

・とにもかくにも絶対上位サキュバスによる強者ロールが最高。サキュバスを倒せるかも? と思った物品すら容易くあしらう絶望感は我々の業界ではご褒美です。No逆転の人間なら間違いなくハマる。

【評価 わるいところ】
・浴槽でのミニゲームなど、クリアに時間がかかってテンポがそがれてしまうものがある。(自動クリア判定もできるが)

・逃論で時間制限ギリギリに答えると、画面上に時計が残り続けてしまい、新しいセーブデータを作らない限り消えなかったりする。

・メチャメチャエロいので常にチンチンがオッキしてる状態でやるので謎解きが大変。エロゲーをやってるときの男の脳味噌は海綿体だ。

【おすすめするタイプ】
・サキュバス絶対上位至上主義者
・No!攻守逆転!
・ゲーム性があるものをやりたい
・ロリババア!結婚してくれ!

【おすすめできないタイプ、要注意点】
・ゲーム性が複雑なものが苦手
 →一応攻略サイトを見たら一週目でクリアはできるが……
・女性責めオンリーが苦手

【総評】
 自分が今更紹介する必要があるのか?
 というくらいの同人エロゲーの名作、それがサキュバスプリズンです。

 いや、本当、なにがいいって、脱出ゲーという斬新な題材とサキュバス絶対強者という要素が上手に組み合っているのがいいでしょう。サキュバスは強い、戦ったら殺される、だから逃げなきゃ……。の流れ。
 でも、実際捕まったらご褒美なわけなんです、エロシーン見られるんだから。でもこのゲームの場合、ある程度ホラーのエッセンスが含まれているので「エッチなシーンはみたい、でも逃げなきゃ(使命感)」と両方の感情を刺激することに成功しているわけです。

 その要因のひとつが、家の中でサキュバスに遭遇してしまったときの演出。

イメージ1531 
 (c)トキノコギリ/サキュバスプリズン

 カットインが入ることで「ビクッ」と思わず身構えてしまう演出。
 ここから「どうして許可なく出歩いていたのか?」「逃げようとしていたのか?」等々訊ねられるので、咄嗟の判断で選択肢を選び切り抜けなくてはいけません。
 言い逃れをする理由を用意できていなかったり、相手の機嫌が悪ければその場で気まぐれに殺される……なんてことも。

 こういった空気感、臨場感の追体験はまさにゲームという形を為していなければ演出しづらいものです。この遭遇演出だけで、もうこれはゲームにしただけの価値はあったんじゃないでしょうか?
 そしてこのカットイン、「ビクッ」とするのと同時に「ドキッ」と興奮してしまう色香のあるところが作品のキモでしょうね……。
 人間を餌としか見てないサキュバスは恐ろしいがどうしようもなく魅力的なのだ。

 それに肝心のシーンもそれぞれ素晴らしい。アニメーションするのは勿論ですが、テキストの気合の入りっぷりには敬意すら抱きます。あの手この手でサキュバスの恐ろしさと強さを表現しているんですよね。
 サキュバスのエナジードレインってもうその文字列だけで勃起不可避なんですけど、このゲームは吸われるのは精力や命だけでなく人間として重要なものをドンドン奪っていきます。この絶望感が興奮に繋がるのだから凄まじい。

 ちょっとしたゲームを攻略しつつ、スケベも楽しみたい人にはまさしくオススメの一作です。


2017/05/18 00:01 | マゾエロレビューCOMMENT(0)  

【Mレビュー】見下ろし型3D エロRPG! セイクリッド~砕かれた光の冠~

セイクリッド~砕かれた光の冠~
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セイクリッド~砕かれた光の冠~(DLsite版) 2017/5/15午前10時まで50%OFF!

 3Dの世界を舞台に繰り広げられる国家救済エロRPG

【販売サークル】
・ルクスソフト

【区分】
・3D クォータービュー RPG

【シーン数】
・行為に及んでいるのは20シーン前後

【キャラクター】
・金髪高貴姫騎士
・赤髪パンモロロリ気味魔王
ドラゴンロリババア
・痴女服王妃
・ドスケベ淫乱巨乳魔王
・生意気ドラゴン娘

【ストーリー】
・王が病に倒れ、とある国は邪悪な王妃により支配された。
 時を同じくして、各地では正気を失った人間が現れるなど異変が相次いでいた。
 王妃により汚名をきせられ追放された王女アリア、そして記憶喪失の若者ロイが、
 問題を解決するべく立ち向かっていく……。

【評価 いいところ】
・同人エロRPGでは珍しい3Dの見下ろし型RPG。商業だとランス・クエストなどを思い浮かべると判りやすい。デフォルメされた3Dキャラたちが動くのはそれだけでかなり新鮮。

・イラストのクオリティが高く、キャラクターも豊富。サブキャラたちのデザインも派手で、王妃やマオーなどは立ち絵の時点で既に大変エロい。

・露出度が高いキャラが多いなかでロリババアことファフニールさまの露出は肩周りが出ているだけなのが貞淑でいいよね……。

・同人では比較的めずらしい全年齢CGが何枚も存在する。そのうえで18禁CGの枚数もしっかりあるのが好印象。

・テキスト面もしっかりしていて、エロシーンのシチュエーションなども抑えるべきところを抑えている。主人公ロイとアリアが仲良くなってラブラブエッチしていく過程は丁寧。

・ゲームオーバーで見られるCGはクリア後は自動で埋まるので、わざと負けなくてもよい。

・頻繁にアップデートされ、販売当時の問題点が改善されており、遊びやすくしようという意欲が見られる。

【評価 わるいところ】
・マップが入り組んでおり、カメラを回転させなければ見えない道がある。それが謎解き要素のひとつでもあるのだが、かなりテンポが悪い。

・エンカウント率が高く、前述したとおり謎解き要素もあり、一度迷うとストレスになる。

・方位などが画面に表示されていないので、「南に行け」と言われても「どちらが南なのか?」がパッと判らない。プレイし
ていけば初期カメラが起点になって方向指定されているのはわかるが……。

・戦闘スピードが遅く、ザコ戦では攻撃連打になる都合上、かなり作業感がある。ゲームスピードは1.5~2倍程度が適性か。

・キー位置を記憶するに設定しても反映されず、スキル欄で下の方にあるスキル(魔法)を連射するのがストレス。

・クリアしなければCG/回想が見られない。

・魅力的なサブヒロインたちのシーンが非常に少ないorない。

【おすすめするタイプ】
・絵が気に入った人
・くっころとは違う姫騎士を楽しみたい人(和姦も陵辱で疲弊するのもあります)
・陵辱もあるエロRPGでの女性上位を楽しみたい人(マゾ向けというわけではないがオーク相手にセックスを楽しむキャラとかいるゾ)

【おすすめできないタイプ、要注意点】
・エロRPGで凝ったマップを攻略するのが面倒な人(慣れないと迷いました)
・姫騎士がクローズアップされてますが操作キャラ自体は男です
・シナリオ上、強制処女喪失で、基本的に一本道。淫乱度とか売春とかそういった要素はありません。

【総評】
「えっ!? この出来でこんな安くていいの!? なにか罠があるんじゃないの!?」
 とビクビクしながらクリアしたら別にそんなことはなかったのでメッチャビビった作品。
 世の中、イラスト買いしたらちょっとプレイするに堪えないエロRPGとかあるものですが、こちらはサークルとしても初の3DRPGながらもシステム面はオーソドックスにまとまっていて、しっかり遊ぶことができる内容になっていました。

 MAPの構成もシステムを生かそうとしていて、カメラ切り替えを利用して道を見つけること自体はパズルを解くようで楽しさがありました。
 例えばこのマップ。
イメージ1433 
 ぐるりと反対側にまわすと……。
イメージ1434  このように見えない道があり、宝箱へのルートを発見することができます。
 サークルとしては初めて使うツールのようですが、このようにツールの独自性を生かしたギミックを入れ込もうとする姿勢に素直に関心します。今後もエロだけでなくゲーム要素部分も非常に楽しみなサークルです。

 また、キャラクターたちも良い子揃いで非常に魅力的。
 個人的にこのふたり、マオーちゃんとファフニールさまがデザイン、キャラクター性、ともにストライクでした。

イメージ1442 
イメージ1443 
 特にファフニールさま、俗にいうロリババアなのですが、台詞だけでなくゲーム部分でもキャラクターの特色を出しているのが非常に好感触。

 具体的にいうと、ファフニールさまは通常攻撃ができず、魔法攻撃しかできません。しかし、他のキャラでは扱えない各種属性の単体魔法、全体魔法を使いこなす魔法のスペシャリスト。
 この通常攻撃ができない代わりに優れた魔法能力を持っているところがキャラクター性の表現として非常に秀逸ですね。

 設定的にも「子供がおり、それが別作品の主人公。なのでオマケシナリオで前作主人公が暴れていても窘めることができる権力」。「医者としての能力も持っている知性」、自分のギャグで笑ってしまうお茶目さ。スケベシーンでも怯まない経験豊富さなどなど……。

 これでもか! と丁寧にキャラクターを表現していたのが本当にすごい。PTのメンターですよメンター。

 惜しむらくは、これはマオーちゃんや王妃さまにも共通するのですが、エロシーンの大半はアリアによるものなので、各自のシーンが非常に少ないことでしょう。実質1シーンづつしかありません。もう1シーンはありますが見切れているし台詞もない……。

 これだけ魅力あるイラストと設定なのだから、もっとシーンを用意して欲しかった! というのが本音です。
 王妃さまなんて立ち絵からしてスケベの塊ですよ。

イメージ1430
 このワンダリングスケベな衣装。

 ただ、 ゲームの内容として、ロイとアリアのボーイミーツガールですので、テーマに真摯に対応してふたりが交友を深めていくことに重きを置いていることはとても立派です。ロイがあまり理由もなく節操がないとアリアが浮かばれないですし。
 クリア後のオマケでは他作品のキャラクターのシーンがあり(これがまたエロいんだ)、そちらはかなり濃厚でもあったので、今後別作品でフォーカスが当たることを期待したいところです。

 マオーちゃんもファフニールさまもそれぞれ単独でタイトル持てるだけのキャラですし、王妃さまも設定を考えるといくらでも話が作れそうです。王妃さまの過去話とかメッチャスケベそうで見たくない……?

 というわけで、非常にオススメのエロRPGです。
 ロリババアをうまいこと書くサークルに悪いところなしだぞ。 



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2017/05/05 18:38 | マゾエロレビューCOMMENT(0)  

【Mレビュー】JKサキュバス三姉妹CG集『淫魔姉妹に風紀指導!!』【逆転注意】

淫魔姉妹に風紀指導!! 
淫魔姉妹に風紀指導!! 

  サキュバス三姉妹とのセックスバトル!! ただし逆転ばかりで要注意!!!

【販売サークル】
・20+1

【区分】
・CG集

【シーン数】
・15シーン前後

【キャラクター】
・金髪巨乳丁寧語サキュバスの長女
・黒髪ツインテツンデレ系サキュバス次女
・怠惰系銀髪貧乳サキュバス三女

【ストーリー】
・海外より転校してきたサキュバス姉妹によって、学校内の男子生徒たちが次々と精を搾り取られて入院する事件が発生する。
 生徒会長である主人公はそれを止めようとするが、たやすく長女に返り討ちにあってしまう。
 生徒会長は打倒・サキュバスを誓うが……。

【評価】
・イラストのクオリティとシーン数の多さ、そしてこのボリュームからは考えられない低価格のCG集。絵が好きならば買い……といいたいが、だいたい最後は男性が逆転してしまう。

 これは説明文にもそう書いており、元々マゾ向けという作品でもないので仕方ない。ただ、サキュバスは基本的に強キャラとして扱われ、学校内の男子生徒は主人公以外全滅している。そのため、サキュバスが性的に弱いものとして扱われるのが嫌な人でも溜飲は下がる。

 また、冒頭では主人公も長女によって搾り尽くされて入院するハメになっており、そのシーンは充分マゾ向けとして使用に耐えうるテキストにもなっている。
 童貞なのを煽りながらパイズリしてくる童貞専のサキュバス姉とか最高じゃないですか……。

【おすすめするタイプ】
・おばかテイストのエロゲテキストが好き
・乱交、ハーレム好き
・レ○プ目好き

【おすすめできないタイプ】
・サキュバスが男に性的に負けるなんて殺すという人

【総評】
 イラストのクオリティがすごい大ボリュームCG集。
 女性上位至上主義であったりサキュバス至上主義でなければ、かなり買いな作品です。レ○プ目や女の子のイキ顔の出来映えはかなりのもの。

 また、サキュバスを負かすのが適当な男子キャラではなく、打倒サキュバスを誓ってトレーニングをした主人公だ、というのが好感度はあがります。
 使命感に燃え、何万回と腕立て伏せをこなす主人公の図はコミカルですし、あくまでもサキュバスを強敵として扱う姿勢は有り難い限りです。

 性行為をしているときも主人公は何度もうめき声をあげて苦戦するので、一方的戦闘にならないのもよかったですね。
 負かしたあとはらぶらぶエッチや乱交、和姦とバリエーションも豊かでキャラが気に入ったなら必ず抜けるシーンがあるでしょう。

 主人公ひとりじゃ竿役が足りない! という需要にも応えるのか、分身しての乱交プレイも完備なのでスケベさはかなりのもの。エロシーンのエロさはチンポの数に比例しますからね。
 サキュバスという人外とのセックス、その要素のためにも分身シチュをいれたのは間違いなかったですね。ここが一番エロかった。ただ、どうせならサキュバスも分身して欲しかったけれども。

 難点は、らぶらぶエッチでもサキュバス側が受けにまわってしまいがちなので、勝負抜きで責められてると……などやってみて欲しかった所。

 総じて値段以上の価値がある作品でした。



淫魔姉妹に風紀指導!! 
淫魔姉妹に風紀指導!!


2017/05/04 23:55 | マゾエロレビューCOMMENT(0)  

【Mレビュー】ネクロマンサーと生まれ損ないのレヴァナント


ネクロマンサーと生まれ損ないのレヴァナント
ネクロマンサーと生まれ損ないのレヴァナント  

 ドスケベ巨乳ネクロマンサーさんに騎乗位で腹上死させられるCG集!!

【販売サークル】
ポッピングシャワー

【区分】
・CG集

【シーン数】
・5~6シーン

【キャラクター】
・ネクロマンサー
 →血色の悪い躯にタトゥーありの片目隠れネクロマンサー。暗黒系ジョブの女性好きには堪らないデザインでした。

【評価】
・最後まで女性がリードして男=貴方を搾り尽くすCG集。終始余裕の態度がグッド。1ページだけ絶頂時にアヘ顔になるものの、快楽を感じているだけなので逆転要素もなく自分のようなマゾにも安心設計。
 
 添付されたファイルも台詞あり、なし、台詞ありPDF、台詞なしPDFと必要なものが一通り揃っていました。

【おすすめするタイプ】
・女性上位が好き、女性にリードされたい
・ネクロマンサーといった邪悪な職業が好き
・腹上死させられるのが好き

【おすすめできないタイプ】
・男性がマグロなのが嫌
・性行為で死ぬのが嫌(主人公はゾンビです)

【総評】
 ネクロマンサーの搾精CG集。

 搾精といってもマグロな状態の男をリードして搾り取るもので、内容は騎乗位などオーソドックスなもので、激しいシーンはありません。ソフトMの人でも安心。逆に苦痛を伴うプレイは一切ありません。

 イラストが気に入って女性上位好きならとりあえず〝買い〟の出来映えでした。
 これを半年近く知らなかったなんて恥ずかしい……。

 悪そうな女の人に搾り取られたい人は是非どうぞ。
 いいですよね。ネクロマンサー。


ネクロマンサーと生まれ損ないのレヴァナント
ネクロマンサーと生まれ損ないのレヴァナント

2017/05/04 01:58 | マゾエロレビューCOMMENT(0)  

【Mレビュー番外編】ゴブリンスレイヤー1~3巻の感想

 エロRPGではないですが、TPRG風ファンタジーラノベことゴブリンスレイヤーは実質エロRPGという理論でレビュー。

 TRPGのTはテクノブレイクのTです。


・ゴブリンスレイヤーって?
 Webのやる夫スレで連載されていた「ゴブリンスレイヤー」の小説or漫画版。
 詳しい経緯はGA文庫のサイトを見るのが一番てっとり速いですね!

 ゴブリンスレイヤー(GA文庫公式サイト)


・TPRGでゴブリンの巣をいぶす「困ったちゃん」PCがファンタジー世界に実際にいたら!? というお話。

 TRPG(以下、卓ゲ)ではたまに思い出したように話題になる問題があります。
 たとえば、首ナイフ問題。「人質の首にナイフ突きつけられてるけど、ぶっちゃけナイフで刺されたダメージくらいじゃ(ゲーム的には)死なないよね」みたいな話です。そのナイフで12点ダメージが入るけどそのキャラはHP30あるから死なないぜ! みたいなゲームであるが故のメタな話と現実の矛盾が故の問題なわけですな。

 この「ゴブリンの巣をいぶすプレイヤー」も、首ナイフ問題と同じ古典的な問題行動のひとつでした。

 現実的に考えたら、巣穴にいる害虫を退治するなら薬剤焚くでしょ! 当たり前じゃん! なのですが、これがゲームになると、「いや、これダンジョンアタックして中にいる敵を倒すのが目的のシナリオなんだけど……」となってしまい、お話がそもそも破綻してしまうわけです。最悪の場合、依頼を受諾しました! 敵を戦闘せずに倒しました! 終わり! で終わってしまうのでゲームにならなかったりする。

 ゴブリンスレイヤーは、そんな困ったちゃんPLのキャラクターが、実際のファンタジー世界にいたら? みたいなアプローチで展開されています。
 そう書くとギャグっぽいですが、卓ゲ者にはくすりと来る導入なだけで、実際にはファンタジー世界のモンスターを理詰めで現実的に撃破していくのが痛快な作品でした。

 特に漫画版の冒頭はゴブリンの生態に関する描写も追加されているので、より主人公のプロフェッショナル感が味わえるうえに1話と2話が無料で見られるので、オススメ。

 ただ、世界観自体はダークを標榜するだけあってハードな部分もあるので、リョナグロが存在します。原作では一文でさらりと描写されていたり、あまり描写に固執していないのですが、漫画版だと執拗に描写を強化してくるので露悪的に感じてしまう場合がありますので、その点はお気をつけを。

・で、どこがエロRPGなの。
 今作の敵は一般的に雑魚敵とされるゴブリン。
 そして、女冒険者は負けると捕まって犯されるという……。

 はい。

 実際エロRPGですね。

 ルゴーム砦とか好きそうとか勝手に思っていたんですが、これを書くためにやる夫スレ漁ってたらそもそもお互いやる夫スレ繋がりですねこれ!

 ちなみにルゴーム砦ってなにって人! ここでエロRPGについてまとめてるからよろしくな!!

 とはいえ、犯されたのちに死ぬので、全年齢ものでは描写で端折られているだけで、実際には戦いの果てにこういうこともあるのだろうな……。的な感じなのでエロいかというと(原作は)特にエロを前面に押し出してるわけではないんですが、そういうことがおこなわれてる可能性が示唆されているのが大事なんだよな。

 なにより、「運」が大事であると描写しているのが、現実感と無情感を童子に演出していて良い。
 どんな冒険者であろうと、サイコロの目が悪い(=運が悪い)と死ぬ。そんな現実とTRPGの要素を重ね合わせて進行するストーリーラインが、現実とゲームの重ね合わせとしていいのですね。

 TRPGは、サイコロを振って遊ぶゲームなので、サイコロを振る都合上、運が悪いと熟練冒険者でも雑魚に負ける可能性があるわけです。(作中でも、単に運が悪いというだけで熟練が殺されてしまいます)
 電子ゲームなら、絶対の固定値があり、一定の乱数の間で数字が上下するだけなので、こういった運による致命的な失敗をよりシビアに描写するのはTRPGモノならではと言えるでしょう。

 そして、そんな中でダイスを振らずにクリアしにいく主人公、というのが生きてくる。
 前述のゴブリンをいぶす問題は、要するにダイスを振らずに口でゲームマスターを言いくるめる、いわば「口プロレス」での勝利なわけです。運が介在しないので、運悪く死ぬということはない。
 ゴブリンスレイヤーとは、この口プロレスの達人なわけです。

 作中ではゴブリンの生態を理解して対応するシーンは、TRPGでいうのところ「GM、ゴブリンってこういう習性あるからこれで一網打尽でしょ?」「ま、まあそうだね」と説得して有利な状況を得ていると解釈できます。

 ゴブリンスレイヤー作中には、実際にダイスを振って冒険者たちを導く神様たちがいます。だが、そんな神様にダイスを振ろうとさせない。自分たちの生き死にを運命にゆだねたりしない、とする意志。
 TPRGの困ったちゃん問題も視点をPLからPC自体に下げることで、こんなに美味しくかっこよくなるのだなー、というのは非常に気持ちがいいものですね。


 特に1巻の「ゴブリンという群体の恐怖」とそれに対して「運に頼らない(=固定値信者)主人公が策略とノウハウで立ち向かう」絶対ゴブリン殺すマンな話。1体の強い個体よりもゴブリンという集団の方が怖い、とする主人公。そしてひとりでゴブリンを殺してきた主人公でも倒せないほどのゴブリンの集団の出現……。
 と、1巻の内容(AA版と同様)は1冊で綺麗に纏まって面白い内容でした。

・ちなみに
 で、運に頼らない戦いなんてすごい! TPRGでもしよう! と思うかも知れませんが、何故こういうPLが困ったちゃんと言われるかというと、「これをされたらゲームにならねえ!!」ってことです。
 だって、ゴブリンのデータを用意してダンジョンもつくって、そのダンジョンを攻略しようという話なのにダンジョン爆破されたらもうEDにいくしかないですからね……。

 作者も真似しちゃダメと常々言ってるのはのはそういうことですね。満場一致で全員楽しくやれるならまた別だぞ!
 工夫するのはいいことですよ!!


・ダークファンタジーだけどダークに酔ってないのもいいよ
 グロくない、というか。実際にばさばさ人は死ぬんですが、残虐描写に酔っていないのが好感触。「ほらほら、悲惨に殺すよ~」と丹念に死んだ人間の描写を積み重ねず、ねちっこくないドライな文体で先に進めるので、悪趣味さを感じないようになっている。

 だって、蛮族のような種族に女性が捕まったら、こうなるだろう。という作品世界の当然のリアリティを書いているだけなので、悲惨な目にあわせたいから悲惨なことにさせよ~ とならないのってわりと安心します。物語的に必要な悲惨さなので。

 ただ、さんざん女冒険者だけ悲惨な目に遭う描写が男性が殺される描写より相対的に多いので、その辺り気になるといえば気になるでしょう。女性の方があからさまにリスキー。

 実際そうなんだろうし、男性の方が捕まったときの生存率は低いのでしょうが、死亡描写は圧倒的に女性キャラの方が多いし内面描写も(特に1巻の中盤で全滅した堅実PT)女性キャラの悲惨さを書きすぎて、うーん、ここはリョナ描写くさすぎるのでは……となったのが悩ましいところ。

 堅実はPTも運悪く死んでしまう悲惨さの描写にはなっているのですが、のちのゴブリンと親玉撃破に対するカタルシスに繋がってないのが単純にストレスとしてわだかまるんですよね。リョナ描写が好きなら違うのだろうなぁ。
 あと自分でやったセッションの全滅PTの話とかエピソードを再利用している気がするのだろうか、こういうのって。

・1巻が綺麗にまとまっていたため、2巻以降がどうしても……
 1巻がコンパクトに纏まっていたのですが、2巻目以降は敵がゴブリンなために、イマイチ発展性に欠ける内容になっていました。

 1巻は短編の連作方式のため、一般冒険者らしく複数の依頼を受けるわけですが、
 2巻は長編の話になります。一本の依頼に搾って活動するのです。

 これ、ゴブリン自体ではなく、ゴブリンが与えた影響のアフターケアのような話で、そこを調理するのはとても好きです。ああなってしまった人は、以後どう生きて行くのか? に触れていくのは、悲惨な話を悲惨なだけで終わらせない掘り下げてくれるのは単純に好みでした。

 が、その目的のためにある小目的が、ダンジョン内にいるゴブリンを倒すだけではイマイチ盛り上がりにかけてしまった。

 内容としては、街の地下がゴブリンの巣になったので、すみやかに処理してほしい……というものなので、何度も街とダンジョンを行き来して挑戦することになります。引き際を誤ると即死が待ち受ける戦い、こういった行ったり来たりのダンジョンハックは緊迫感があって面白いのですが……。
 ゴブリンがいくら厄介といえども、基本的に相手の個体と因縁があるわけでもなく。戦闘自体には盛り上がるものはどうしても少ない。

 そもそも、依頼自体に時間制限がないのです。ゴブスレが直々に頼まれたので当事者性はあるのですが、はやく全滅させないと街がヤバい、という差し迫ったものでもないので、戦闘以外では差し迫った危機がないのです。

 はやく倒さなければ街が地下に落とされてしまう! とか、そういった一大事があれば気が引き締まるのですが、そもそもそんな大事ならゴブリンスレイヤーではなく国が出張ってしまうので、「あくまで一般冒険者である」「一般冒険者と雑魚敵の話である」ことで話に制限がうまれてしまっている印象でした。

 まあ、あまり派手すぎない方がゴブスレたちの立場からしたら妥当かもしれないのですが、
 「物語を終えているときに、なにかが話が前進している気がしない」ことが気になる所です。宝物を得るとか、目的地に近づいただとか……。

 女神官さんも、当たり前ですがなかなか階級があがりませんからね。
 主人公の精神的な問題は変化があるし、事件も解決しているし、そもそも何か変わる、意味がある戦いになってしまったら英雄譚とか別のジャンルに変わってしまうのが、この小説の大変なところでしょうね……。

 3巻でも、ゴブリンはもう話のギミック程度。単純に、学習能力があるとはいえ主人公はプロなので学習させないように動くわけです。しかもまともに人語でコミュニケーションとろうとしないので、必然、ドラマを作ろうとしたら裏に人間を据えることになるのですが。
 やりすぎるとゴブリンスレイという本筋からズレるし、かといってゴブリンを強化しすぎるとゴブスレ以外もゴブリン退治の重要度をあげるのでゴブスレの異常性が薄れてしまうし成り上がりものにジャンルが変わってしまう可能性もある。

 ならこのままゴブリン退治をつづけていくだけで面白いかというと、それは過去の焼き直しになってしまう。
 あと、「他の王道ファンタジーで強いとされる武器防具を有り難がるのは素人(にわか)」みたいなニュアンスの主人公のスタンスが、だんだんと鼻につくようになってしまうところもある。繰り返される定番ネタがもう食傷気味というか。

 もちろん、これはあくまでゴブリン退治に限ったことだし、ゴブスレさん自体の技量は自分より隠したの階級相手に不意を打たないと勝てない程度(まあ、不意を打つ知能が武器なのだが)なので、こんな珍しいヤツがいますよ、な話なのだが。
 1巻で強敵を倒した方法のために、そのツケがあとの話で回ってきているようにおもう。どんな強敵でも単体なら口プロレスでどうにでもできるのだろうし、かといって群体のゴブリン相手だと前述したとおり……。

 ただ、4巻ではついに自分のPT以外での冒険がある。自分は、ゴブスレさんは槍使いと話しているときが一番面白いと思っているので、これが本当に楽しみ。ゴブスレさんに必要なのは、真っ当な男の冒険者とコミュニケーションをとることだし、「冒険」を知って欲しい……。

 最近どんどんとエルフさんが恋愛方面に傾倒しすぎて、「冒険させてやる」という言葉をなかなか実行できていないので、本当にゴブスレさん社会復帰な話でがんばってほしいなー、とか思ってます。
 TRPGの困ったちゃんPLであるゴブスレさんに対してだからこそ、「冒険させる」という言葉は二重に気持ちのいいものなんですよね。

 あと、メタフィクション的な要素を多分に含んでいるので、2巻の師匠の煽りとか、他作品を意識しているのかとイラッときたりもするのですが……。
 1巻の「お優しい冒険者が」という発言はゴブスレというバックボーン、実際に逃してしまった冒険者がいたことに対応しているし、女神官さんという実際に見逃してしまいたくなってしまった人の内面を書いていて、徹底したゴブスレさんが異常なのである、と書いてあるのでまあいいのですが。

 師匠の煽りは別にゴブスレさんがいってもないことを勝手に上塗りしてくる(=対応している展開がない)ので、まあ余計だったなぁ。「成功なんて万に一つもないかもしれない。だがそれでお前は諦めるのか」な話であそこまで茶化す台詞がいれられてもな。

 さて色々いっていますが、なにか言いたくなる時点でゴブスレは先が見たくなってくる話でした。どうやって着地させるのかも気になる。というか、文句の大半は「1巻(WEB版)の内容が手堅く纏まっているせいで他シリーズが蛇足感ある……」ってだけなので。
 かっこいいんですよ。「彼はけしてサイコロを振ろうとしなかった」とか、ひたむきな努力家っぷりが。
 ただ、話が進むにつれて「普通に戦闘してるしこれ判定してるよな……」となるだけで。

・信頼できる作者のダークファンタジーはいいぞ

 あと、なにが安心できるって、作者が正統派ファンタジーも好きだと明言していることです(これを書くためにやる夫まとめめっちゃ読みあさった)。これが信頼できる。

 いるじゃないですか。リアリティ(この場合、悲惨であると同義)のあるファンタジーが優れている。「おファンタジー」みたいに茶化すの。正義の味方なんて嘘っぱちだねって大真面目にいっちゃう人!

 これも、そういうシニカルな、他のファンタジー作品へのリスペクトのない冷酷カッコイイヤッター、な作品かと思いきや、歴代のファンタジーに敬意を持ってるわけです。
 だって、この作品はこの作品のリアリティレベルの範囲で「ビキニアーマーが何故存在するのか」に理由付けをおこなっているわけです。「ありえないではなく、何故そうなっているのか考えよう」を実践しているのが、好感の持てることです(まあ、そのビキニアーマーの存在理由が気に入るかは別として)。

 ダークな作品の方がライトな作品よりすごい、硬派、かっこいい! なんて他作品sage始める人っているじゃないですか。例えば「され竜が凄すぎて他のライトな作品浅すぎ~w 本当に同じ人間が書いた作品なの~w」みたいなこと大真面目にいっちゃう人。ギャグ作品がシリアス作品より低俗とか思っちゃう人。
 で、そういった思想の人がダークを書くと、なんか露悪的な態度や考えの甘さにイラッとしてしまう。悪逆非道に酔っているのに眉をひそめてしまう。でもゴブスレはそうじゃないというのが嬉しい。

 作品の思想が作者の意見と思うなは当然の話なのですが、まあこれは作者を信頼できるかできないかの話であったりします。ゴブスレの作者は信頼できる。


 今のところ、1巻以降は荒削りすぎるというか、キャラにしてもやる夫時代のAAデザインを引き摺りすぎてて残念(まあTRPGのキャラと考えると再現キャラとしてありなのだが……)と他にも気になる点はチラホラと。ポリフォニカからGA文庫に入った身としてこのイラストが嫌いなわけは断じてないのだが、それはそれとして独自デザインみたいよね……せっかく有名な方なのだし……という。

 とはいえ、応援したくなる作品であることは確かです。

 あと、これを読むとTRPGを遊びたくなるかもしれません。僕もやりたい。最近は冒企ゲーばかりなので、もっとこうガッツリ成長してパラメータたくさんあるやつ。
 ……お金が入ったらシャドウラン、買ってみようかな。
 ということで終わり。まる。

おまけ:そういえば18禁を含むサイトにはAmazonアフィリエイトが降りないはずなのでこの記事には広告リンクがないんじゃ。買うときは最寄りの書店に行くなりAmazonで検索するなりしてね!

2017/01/17 01:25 | マゾエロレビューCOMMENT(0)